遠い山に雪

生活における瑣末なことあれこれを書きます

趣味はなんですかと聞かれると

初対面など、あまり関係がまだ深くない人から「趣味はなんですか?」と聞かれるのが苦手だ。なぜかと言うと、ありすぎるから。もう少し正しく言うと、「好きなこと」はたくさんあるけれど、寝食を忘れて財産を注ぎ込むほどにハマっているものは今はなくて、いろんな物事を少しずつ、という日々。趣味について簡潔に語ることが難しくて、なんと答えるかいつも悩む。本を読むこと、写真を撮ること、動画を作ること、短歌を作ること、音楽を聴くこと、音声配信を聴くこと、旅行、散歩、文章を書くこと、本屋や図書館を歩くこと、文具を買ったり眺めたりすること、日記を書くこと、映画を観ること、インターネットの海をさまようこと、アイドルのオタクをすること、アニメや漫画に触れること、手紙を書くこと、おいしいものを食べること。どれも少しずつ、心と財布の余裕があるときにだけ楽しんでいる。

だから、そこまで深く話さない場で「趣味はなんですか?」と聞かれると、けっこう困る。本を読むのが好きです、とかって唯一の趣味として言うには私の心の一本柱なわけではないし、かと言ってあれもこれもと話してしまっても相手を戸惑わせてしまうだろう。そんなときは、最近ではだいたい「いまアイドルにハマってて〜NMB48っていうグループなんですけど〜」と言っている。うまく話が進めば布教もできるし、そこから好きな芸能人とかいますか?などと話を膨らませたりもできる。しかし読書が趣味だと言ってしまうと、おすすめの本を聞かれると困るし、どんなジャンルが好きなの?と言われるのも答えに悩む。おすすめの本って難しくないですか?相手の読書レベルにもよるし、小説でもファンタジーとかミステリーとか恋愛ものとか好みもあるだろうし。こちらとて読書が趣味と言ってもわからないジャンルはあるわけで、話の流れでおすすめした本が相手に刺さらなかったときに「あ〜〜ふーん、、(多分読まない)」みたいな空気になるのが苦手。音楽の話も然り。その点アイドルの話だと写真を見せて「へ〜、この子かわいいね!」と言うだけでお互いなんとなくいい感じに終われる気がする。趣味談義、意外と難しいのかも。

あとこれは私のコミュニケーション下手が出てしまっているのかもしれないけれど、いくつか趣味を答えて「多趣味ですね!」と言われたときの返しがわからない。「そうですね!」では話がそこで終わってしまうし、「いやいやでもそんなどれにもハマりきれてなくて……」と言ったら相手が困ってしまわない?どう答えるのが正解なんだろう、と思いつつ「そうなんですよね〜まあ退屈はしないですね〜ハハ〜」と微妙な感じで返している。雑談が下手。喋りたいことはたくさんあるけど、相手の話を適度に聴くのがあまりに下手だ。自分の話ばかりしてしまう……。よくないね〜とわかっているので、最近は自分の話は3割!と気を付けて話している(そして6割くらい話している)。

 

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このあいだ行った横須賀。時間がちょうど良くて景色が綺麗だった。